下肢静脈瘤の種類と症状

放置は危険です

悩み下肢静脈瘤は放置していると少しずつ進行していく疾患であり、自然に改善することはありません。最初は足の重さ、だるさ、むくみといった症状と皮膚のすぐ下からコブが浮き出て見えるとい問題があり、進行すると色素沈着、うっ滞性皮膚炎や潰瘍などを繰り返し引き起こすようになっていきます。うっ滞性皮膚炎や潰瘍などを起こしている段階でも治療は可能ですが、回復がどうしても遅くなり、皮膚炎の後が残る可能性があるため、早めにご相談ください。
症状のピークを迎えるのは一般的に60歳前後であり、その後はあまり進行しないため、ご高齢でそれほど強い症状がなく、見た目もあまり気にされないなら治療の必要はありません。治療をおすすめしたいのは、40~50歳代で、つらい症状に悩まされている方、見た目が気になる方です。当院では下肢静脈瘤の専門的な治療を行っていますので、お気軽にご相談ください。

下肢静脈瘤の種類

下肢静脈瘤は主に、下記の4つのタイプに分類されます。

  • 伏在(ふくざい) 静脈瘤
  • 分枝(ぶんし) 静脈瘤
  • 網目状(あみめじょう) 静脈瘤
  • クモの巣状静脈瘤

タイプによって治療方法が異なります。

01.伏在静脈瘤

伏在静脈瘤

病態
大・小伏在静脈の本幹(ほんかん)の弁が壊れ、本幹や主要分枝が拡張したもの。進行すると下腿の皮膚が黒ずんだり潰瘍が起こることがあります。
治療方法
基本的には手術が必要です。
02.分枝静脈瘤

分枝静脈瘤

病態
伏在静脈の分枝に見られる静脈瘤。膝周辺の裏側や太もも前面あるいは後面によく見られる。
治療方法
ほとんどが硬化療法で治療される。
03.網目状静脈瘤

網目状静脈瘤

病態
太もも外側から後面、膝の裏側などに好発し、網目状に発達する静脈瘤。
治療方法
硬化療法で治療される。
04.クモの巣状静脈瘤

クモの巣状静脈瘤

病態
皮内の細静脈、小静脈が拡張したもの。
色調・形態・範囲などは様々。
治療方法
一般に硬化療法の良い適応となる。